| アクを取り除く 
 にがりを入れて料理をすることで、おいしく召し上がることが出来ます。
 
 にがりに含まれるマグネシウムは浸透圧が高く、肉や魚、野菜などを煮る際、臭みや苦味の原因であるアクを素早く取り除きます。また、アクとにがりが結合し凝固することで、透明感のあるスープを作ることが出来るのです。
 
 魚は下ごしらえをする時、にがりと塩を入れて30分ほど寝かせるだけで、アクを抜き塩味を肉の芯まで浸透させ、ぷりっとした歯ごたえの焼き魚を作ることが出来ます。また、この下ごしらえをして冷凍すると、解凍した後もおいしく召し上がることが出来ます。
 
 さらに野菜の煮付けなどを作る時、長く煮込むと野菜が煮崩れを起こします。これは野菜をつなぎとめているペクチンが破壊され、煮崩れを起こしているのです。このペクチンの破壊を止めるのが、にがりに含まれるマグネシウムです。短い時間で味を芯まで浸透させ、野菜の煮崩れを防止することが出来るのが「にがり」なのです。
 
 また、天然塩を料理に使えばおいしくなると言いますが、これは天然塩に含まれるにがり成分の働きによって、うまみ成分を引き出していたのです。
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                                    | にがりを入れた水と入れてない水を同じ鍋と同じ炎で沸かします。 |  
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                                    | 豚肉を入れて実験してみます。 |  
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                                    | 右の「にがり入り鍋」では、アクが浮いてきてスープが透明になっているのが分かります。 左の鍋でもアクが次第に出てきますが、スープ全体に広がりよどんでいるのが分かります。
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