|
|
<天日干> |
昔ながらの製法で、塩田に海水をくみ上げ日光の力で塩を作る時にできるにがりです。
この製法で作られたにがりは硫酸マグネシウムが多く含まれ苦味がまします。この製法で作られたにがりのほとんどが海外のものです。 |
|
<釜茹> |
海水をくみ上げ、大きな釜などで煮詰めて作ります。
日本で作られるにがりのほとんどが、この製法で作られます。 |
|
<逆浸透膜> |
海洋深層水などを作る際に使用する製法です。
海水を淡水化するときに逆浸透膜と言うフィルターを使います。このフィルターを通ると、海水のあらゆる不純物を取り除くことができますが、同時にミネラル成分も取り除いてしまいますので、逆浸透幕で作られた水は真水に近い状態になります。そこで逆浸透膜で取れたにがりをこの真水に入れて海洋深層水を作っているのです。つまり、にがり水なのです。但し、逆浸透膜で取れたにがりは海水を凝縮しているだけですので、塩分濃度(ナトリウム)の濃度が高く、にがりと言うよりも海水濃縮液、濃い塩水と言ったところでしょうか?
基本的ににがりとは海水を凝縮して高血圧の原因になるナトリウムを取り除いた液体ですのでナトリウム含有量は少なく、ナトリウム〈1〉に対してマグネシウム含有量〈5〉の割合で存在します。また大量に取れないので、このにがりを使用しているメーカーのほとんどが水で薄めて販売されているか、粉末のマグネシウムを入れて調整しているのが現状です。天然にがりのように、にがりはミネラルのバランスが大切です。 |
|
<イオン交換膜透析法> |
イオン交換膜とは、大きな膜が2枚対になったフィルター(1枚8万円)が、1つのブロックに250枚入っています。このブロックが何百もあります。ここに砂ろ過を行った海水を入れ電流を流すことでイオン化し、ミネラルだけを取り除きます。このときにPCB、ダイオキシン、有害ミネラル砒素、水銀、鉛と言ったものを取り除きます。この製法以外でのPCB、ダイオキシン処理は出来ないのが現状です。
また、海水を原料としてイオン交換膜透析装置でとる鹹水(かんすい)には、にが味が強い硫酸イオンがほとんど含まれず、硫酸カルシウム(石膏)や硫酸マグネシウムなどが析出しないので、飲みやすくなっております。これも国産のにがりです。 |
|
<その他> |
最近ブームと共に科学的に作られたにがりが多く出てきました。
豆腐の凝固剤として様々な塩化マグネシウムや塩化カルシウムなどを調合して作られたものがあり、海外で作られた塩化カルシウムなどを使用しています。
また、塩化マグネシウムを水に溶かしてにがりとして販売されているものもあります。これもにがりで販売しても問題はないのですが、にがりは様々なミネラルのバランスで存在し、これが非常に大切な要素です。見分け方としては粗製海水塩化マグネシウムではなく粗製塩化マグネシウムになっています。
また、にがりそのものは塩を作るときに出来る副産物で、あまり多く取れませんので、にがりを水で薄めて販売されている業者があります。中には海水そのままをにがりとして販売している業者もあります。目安は塩化マグネシウムと塩化ナトリウムは約8:1で存在しますが、塩化マグネシウムの含有量よりも塩化ナトリウムの含有量が多くなっています。 |